2段審査に合格されましたTさんの感想文
3月23日
気道二段審査を終えて
私が合気道に出会って11年の月日が過ぎました。始めてから5年後、目標だった初段審査に合格。
その後は目標達成感と満足感で二段審査は到底想像もできませんでした。二段審査までの道程は厳しく、それまでとは打って変わって自分として納得できる上達も感じられず、だんだんと稽古が嫌になったり苦痛に思えることが多くなっていきました。「相手を崩すとは?」「相手との間合い?」「入りが浅い、深すぎるって?」などわからないことの連続でした。
稽古では負荷をかけられるのが苦手で、自分の気持ちとしてはただ汗をかいてすっきりしたい、相手と気持ちよく技をかけ合いたい、その中で合気道も少しづつ上達していけばよいのではないかと思う日々で、稽古がストレスに感じられるまでになっていました。しかし何度も稽古に参加していく中で、負荷をかけられ相手が崩れないのは自分自身に問題があること、ぶれない体軸で丹田から力を出し、さばきをしっかりしてそのほかの工夫で必ず相手を崩し技がかかるということが少しづつですが感じられるようになりました。今では負荷をかけられる意味がわかりより深く稽古に取り組めるようになりました。
ある時からO先生のはじめ会の稽古に参加させて頂くようになり、久しぶりに剣と杖の稽古をしました。私は剣と杖の稽古が苦手で今まで避けてきたのですが、稽古をしていく中で剣と杖の振りの動きがそのまま体術に生きる技になるということを身をもって学ぶことができました。このことは須磨師範が常日頃から指導してくださっていたと今さらながら剣と杖の稽古をおろそかにしていた自分を猛省しました。そこからは時間があれば剣と杖を振るように心がけました。
私は体が大きいことに加えて、すぐに手元を見て頭が下がり猫背になる癖があり、それを治すのにかなりの時間を要しました。先生方にその事を細かく注意して頂いたお陰で現在少しは改善傾向にあります。ぶれない体軸により頭を上げて背筋を伸ばすことが腕や足にも影響を与えるということ、猫背で頭を下げた状態では力の伝わり方もまったく違うということを学ばせて頂きました。
今回の二段審査は自分自身準備が大変でした。仕事で夜勤が多いので夜勤明けの日が稽古日と重なることが多く、仮眠をとって時差ぼけのような状態で稽古をしていて寿命が縮まるのではないかと不安になることも多々ありました。審査技の中で自分自身がなかなか理解できない技がいくつかあり、20歳の息子に協力してもらいマンションの駐車場で何回も入り方などを練習しました。まさか合気道を通じて息子とのこんな時間を持てるとは思ってもいませんでした。そして審査の日はあっという間に近づき何一つ自分では納得ができず、自信が持てない状態で迎えることになりました。
今回の二段審査の自己のテーマは「自分の中心をできるだけ維持する」でした。実際には途中で息切れ失速してしまいなんとか技をやりきるだけで精一杯の状態でした。しかし審査が終われば今まで体験したことがないような解放感、充実感を感じることができました。自分の合気道人生の節目として審査を受けるということが大切であり、これからの合気道のさらなる上達への道に、そして自身の合気道を振り返ることにつながるということをあらためて感じました。
自分自身の54年の人生を振り返り、43歳で始めた合気道のおかげで人生の山や谷をいくつも乗り越えることができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。私は合気道が大好きです。稽古を終えた後気持ちがいつも前向きになれるからです。今健康で元気に合気道ができること自体が最高に幸せなんだと思います。
今回の審査を受けるにあたり、須磨師範を始めI先生、大O先生、S先生(兄上様)、K先生には私のリクエストに何度も快く応えて頂き感謝しております。そしていつも一緒に稽古してくださる皆様あっての自分だと思います。
これからもご指導、ご鞭撻のほど何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
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