本部の鏡開き式にて5段位に列せられましたS磨Kさんの感想です。
1月15日
合気道五段位昇段に思う事
この度、合気道五段位の栄誉を授かる事となりました。嬉しさよりは、責任の重さをひしひしと感じております。改めまして今回の昇段に当たり、尽力して推して頂いた須磨弘師範、そして共に稽古で汗を流し、応援して頂いた大阪合気塾の皆さんにお礼と感謝を申し上げたいと思います。有難うございました。
この機会に私の合気道人生を考えてみました。発端は10歳の時父に薦められて見学に行った剣道から始まります。そして昭和46年17歳の時に合気道と出会ったのです。それから途中、空手道も体験しましたが、合気道一筋です。異なった道場で学び、最後に弟である弘師範の大阪合気塾で指導を受け、合気道が楽しくなり、以来細く長く稽古をさせて頂いております。
私は、合気道の醍醐味は、受けを取る事に尽きると思っています。受けを取らせて頂く事により、新しい発見があり、その事が技の理解や自身の体力、精神力を大いに養ってくれると考えています。学生時代からカッコイイ受けうを取る事に夢中でした。その分、技を掛ける事が苦手でしたが、技が剣の理に基づいて成り立っている事、そして円運動で力を流す事が分かってくると、自ずと身体の転換、足捌きが徐々に出来る様になってきたと思います。構は、植芝守央道主の指の先までしっかり気を流し、体幹がぶれない姿勢に魅了され、真似る事で自然とやる気が起こるようになりました。
ところで「ナンバの動き」をご存知でしょうか?私も6年ほど前、TV放映されていた「ナンバ歩きの講習会」を見て初めて知りました。鍬や、鶴嘴など道具を使う時は必ず右手右足を同時に動かします。剣道打ち込み、空手の正拳突き、合気道の技も然りです。歩く時は右足と右肩を同時に、手の振りは逆でもOKです。この動きは腰の捻りや足の蹴りがない分、体には負担が少なく腰を痛めません。それ以来、身内には気持ち悪いと言われながら、続けています。最近は自然に出来る様になりました。歩く姿即武道・・合気道の技にも役立っていると感じています。
もう一つ、呼吸法です。呼吸は、何より体の動きと連動する事が重要です。呼吸次第で、持久力が維持できるのです。最初は意識して行って下さい。そして、呼吸による心のコントロールです。「息」は自らの心と書きます。重要な要素です。仕事にも大変役立つと思います。
総括として私が今まで合気道を続けてこられた理由を考えてみました。まず試合が無い事。勝つこと意識した稽古をしなくても良い事。その事は逆に真に強くなる秘訣だと思います。コツコツと自分の力量に合わせて稽古が出来る事、その事により、自然に体力・精神力が身につく事などです。これからも素晴らしい武道、合気道を続けて、なお一層合気道を広めて行きたいと思っています。
以上 今思う事を書いてみました。
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