10月度の審査で初段に合格されたN田さんの感想です。
10月23日
◇初段審査を受けるにあたって◇
〈合気道を始めたきっかけ〉
子ども達には心身共に強くなってほしいという思いから武道をさせたく、以前から気になっていた合気道を習わせたいと空手をやめ、5年前に大阪合氣塾へ入門させて頂きました。私は当時幼児だった次男の付き添いで始めることになり、まさか今自分が段の審査を受けることになるとは思いもしませんでした。
「合気道」と聞いたことはあるけれど実際どんなことをするのかは全く分からず、始めは子どもと一緒に小学生クラスに参加していました。今泉先生には当時色々なことを指導して頂いていたとは思うんですが私の記憶にあるのは受け身、入り身転換、一教の繰り返しでした。自分自身何をやっているかも分からず指導されたように形だけ真似をして繰り返していました。大分経ってからですが他のクラスにも参加するようになり、それまでやっていた基礎の動き、受け身が少しずつ今の合気道の形へと結びついていったように思います。
〈合気道との五年間〉
何でもやってみたいという気持ちはあるのですが飽きっぽい性格もあり、中学では駅伝、高校三年間はソフトテニス部で毎日練習に明け暮れ、出身が雪国ということもあり学生時代はスノーボード三昧で、友達に誘われサーフィンを始めたり、子どもと一緒に空手を習ったりママ友と楽しくバドミントンしたり、ダイエットの為にエアロビクスや水泳したり筋トレジムで鍛えてみたりゴルフやテニスなど、ある程度やってみたいスポーツはかじりましたがどれも続いておらず、今こんなにも楽しく続いている合気道に出会えたことが奇跡だと思っています。
初めはとてもゆっくりなペースではありましたが楽しかったので何となくぼんやり続けていました。ある時期、白帯だった先輩方が初段審査を受けられると知りとても衝撃でした。もしかして自分も頑張れば黒帯に手が届くのかな?と思うようになり目標ができました。そして稽古を重ねる毎に子どものためではなく自分が魅了されていきました。
しかし、そんな思いとは裏腹に沢山の稽古に参加したいのに体力が続かない。自分だけ何で疲れているんだろうと考えた時に、呼吸の乱れと体を大きく動かす癖が体力を奪っていることに気づきました。どんな時でもどんな相手でも呼吸が浅くならないよう、そして無駄な動きを省くことが今後の引き続きの課題です。
〈合気道について考える〉
よく、合気道って何?と聞かれることがあります。いつも返事に困ってしまうのですが、護身術、かわす、さばく、気を合わせる…
未だに説明する言葉は見つからず稽古すればするほど難しく、考えさせられます。
入り身転換などで言えば、半身の構え、足の運び方、入る位置、体の向き、腕の伸ばし開き加減、指先、重心の位置、手足意識し過ぎず、目線、姿勢、手首を柔らかく、動かすところ動かさないところ、中心のぶれ、肩の力を抜く、持たれず持たせる、腰の位置、ぶつかってぶつからない、指先を意識、脇開かない、相手との間合いなど。そして呼吸。
このように考えることが沢山あり過ぎて、もちろんすぐにできるはずもなく落ち込むこともありました。しかし、須磨先生の 「何十年もかけて解ってきたものをすぐにできてもらっては困る。いつかは全てが繋がる」とのお言葉で救われ、”今はできなくて当たり前”の精神でひとつずつ次の稽古につなげていきたいと思います。
〈有段者として〉
先輩方を見ていて受け身の綺麗さに惚れ惚れすることがあります。綺麗に取るという意識はないのかもしれません。身を守る為に自然とそうなるのかな?など”受け”について考えるようになりました。相手の力を感じて柔軟に受けを取ることで言葉では説明できないような事も体で伝わるのだなと感じました。そして身軽で受け身が上手な子ども達はいつの間にか色んな技に対応できるようになっていることに驚かされます。これからは有段者として何かを感じてもらえるような”受け”が取れるよう鍛錬していきたいです。
頭が硬い私ですので、固定観念に囚われることのないよう柔軟に、沢山の人から色々なことを吸収し、今後二段三段を目指し続けて行きたいと思います。
「もっと早くから合気道を始めたかった」と思うこともありますが、この大阪合氣塾に入門できたからこそ私にとっての合気道であると思いますので、須磨先生をはじめ今泉先生、塾生の皆さんには本当に感謝しております。今後ともご指導よろしくお願い致します。
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