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10月度の審査で2段に合格されたE老原さんの感想です。

10月23日

2段昇段審査にあたって

平成27年7月に初段審査に合格し、袴を穿くようになって2年が経ちました。合気道で袴を穿くことに憧れていたので、袴が届いた時はとても嬉しかったことを今でも覚えています。と、同時に「初段に相応しい技ができるようにならないと・・・」そんなことをばかり考えていましたが、2段審査へ向けて稽古をする中で、須磨師範がよくおっしゃる「姿勢」についてあらためて考えました。

稽古をしていて、須磨師範にもよく指摘されますが、目線が下がって「姿勢」が悪い自分に気がつくときがあります。「姿勢」が悪いと体の重心がいい位置にありません。そうすると、対応が遅れたり、次の動きがスムーズにいかないのです。例えば、片手取り呼吸法ひとつをとっても、姿勢が悪いといい位置に入ることができずに、うまく技をかけることができません。いい位置に重心があると、取りでも受けでも、どの方向へもすぐに動けますし、バランスも崩れにくく、いい技ができます。目線を下げずに視野を広くし、姿勢を正して常に動きやすい位置を保つことの重要性を稽古を重ねるごとに感じています。

初段になったばかりの頃は、袴の穿き方、畳み方さえわかりませんでした。その袴には、表には5つ、裏には2つ襞があります。諸説ありますが、襞にはそれぞれに意味があるそうです。
まず、袴の表の襞は、身に着けた右の襞から「仁・義・礼・智・信」という意味があります。
 仁は、人にたいして、いたわりの心と、思いやりの心を持つこと
 義は、正しい行いをすること
 礼は、正しい礼儀をすること
 智は、正しい判断をすること
 信は、嘘のない心を持ち、人から信頼されること

裏の2つの襞は「忠・孝」という意味です。
 忠は、先生や仲間を大切に思うまごころのこと
 孝は、親、兄弟を大切にする心のこと

合気道はただ技術を向上させることが目的でもゴールでもないですし、自分ひとりでは決して成り立たない武道です。それは人生においても通じることで、袴ひとつひとつの襞の持つ意味のように自分自身に対しても、相手に対しても真摯に向き合う「姿勢」が大切になってきます。

今でも稽古の時に肩に力が入ってしまうことが多いのですが、気負いすぎずに、一緒に稽古をする相手と気を合わせることを意識して稽古に臨みたいと思います。その為にも、稽古で袴を身につける時、稽古が終わり袴をたたむ時に、袴の襞の意味を思いだしながら、自分の「姿勢」を正したいと思います。

最後に、情熱を持って誠心誠意ご指導くださる須磨師範、的確なアドバイスを下さる諸先輩方、一緒に稽古をして下さる大阪合気塾塾生の皆さま、家でも嫌がらずにちょこちょこ稽古に付き合ってくれる子ども達に感謝を忘れずに、より一層稽古に励みたいと思います。

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