お知らせ

12月度の審査で初段に昇段されたPさんの小論文です。

12月24日

合気道の稽古を3年間以上続けていても、まだ合気道を始めた時の期待を覚えている。

私はいつも運動的な人だが、合気道を始めるまで、体力的スポーツしか運動してこなかった。外国人にとって武道は特殊なスポーツだ。スポーツじゃなくて、哲学と体力で自分の心を発見する。色々なスポーツをやっていたが、日本に来た時、私は若くはなく、もう熟年になりつつあったので、体力的スポーツではなく、深い目的を求めて、武道をやろうと決めた。

5年前、空手の先生を紹介してもらって空手道場に入会しました。一生懸命に稽古したが、道場が遠いのであまり通えなかった。他の空手道場に行き稽古の回数を増やしたかったが「道場に入会したら初めは、その道場の先生からしっかりと習うように。」と先生に言われた。空手の道場をやめずに、稽古を増やす方法を自分で考えた結果、空手と合気道が全然違うので合気道も始めることにした。

高校生の時に1ヶ月ほど合気道をやったことがあったが、稽古はちょっと分かったけどあまりいい記憶じゃなかった。私の膝が弱いのにもかかわらず、合気道には正座も膝行の稽古も多く、また私はフラフラになりやすいのに、前受身や後受け身が多かったからだ。

大阪合氣塾に入会し稽古を始めた最初の一年間は空手を続けるとともに毎土曜日の午前中に合気道の稽古に行った。帰りは必ずフフラ状態だから昼寝が必要で、私の土曜日の行動は午後3時頃からしかスタートできなかった。それでも継続して稽古に行くにつれて合気道に対して情熱も理解も増えて、他のスポーツをやめた。

合気道はガツガツとした戦いじゃなくて踊りのような華麗な動きが特徴だ。この特徴が合気道の一番の魅力と思う。相手と一つの体になるように動く。だから、気を合わす。稽古では、相手を制する一方、踊るように相手をリードする。この点が難しい。初心者は初めて入会する時、「うまい武道家=体が強い武道家」と思っているので力に頼った技をやるけど、合気道が本当に理解できた場合は、入り身や転換などわずかな動きで相手を制することができる。代わりに相手はその動きに崩され自然に受けを取るようになる。その時は受け身を取りながら楽しく感じる。

結局、哲学の話に戻りたい。相手と自然に気を合わすために、二つのことを気が付かないといけない: 自分の心と自分の環境(つまり、相手の心)。合気道のおかげで、今まで以上に自分のこと(心)を理解できるようになり、また同じように他の人の心も理解できるようになっている。合気道に本当に感謝したい。

コメント入力はこちら