お知らせ

2段審査を受けられるF見さんの感想文です。

6月19日

テーマ:「黒帯」

 

201012月に初段を授かり、今回が2度目の昇段審査になります。本稿では入門当時に抱いていた黒帯の印象、黒帯になってから変わったことをまとめてみようと思います。

 

大阪合気塾に入門したのが20066月、当時は吹二地区の集会所で稽古が行われており、参加者は毎回8割が黒帯だったと思います。前での説明はあまり無く、師範と受けの方との技が何度か行われ、そして黒帯同士で黙々と技を掛け合って(やりあって)おられた記憶が残っています。

そもそも21組になって稽古する形式に違和感があり、どうしたらいいか分からずに途方に暮れることがよくありました。

 

黒帯の先輩が怖いし、素人の自分が行っても迷惑になりそうやし、そして自分から稽古をお願いする勇気も無く・・・

そんな状態がしばらく続き、ある時稽古が終わってから先輩に言われました。

「自分から先輩の所に行って”お願いします”と頼まないと誰も相手してくれないし、上達しないぞ。」と。

初心者の自分が先輩のところに行っても良いことが分かり、その時以降は自分から先輩に稽古をお願いするようになりました。そんな感じで、入門当初は黒帯の先輩に対して近づき難い印象を抱いていたのは事実です。

 

それから4年半が経過し、黒帯を授かってから大きく変わったことが3点あります。

 

第1に稽古がとてもきつくなりました。技の威力・速度ともに格段に厳しくなり、受けについていけないことがよくありました。そもそも昇段直後は相手の技に合わせての跳び受け身ができなかったため、怪我寸前にまで追い込まれたことが何度かあります。

「このままではまずい。是が非でも跳べるようにならないと怪我するし、その先の稽古ができない。」

と痛感し、稽古終わりに先輩から教わり練習しました。

 

2に袴を穿くようになったことです。昇段を機に着用を許されたのですが、いざ穿いて稽古してみますと両足の間に袴が入り込んでくることや足の指と指の間に袴が引っ掛かること数知れず。下手すれば立つときに自分で袴を踏んで前に倒れてしまうこともあり、ここまで動きにくいとは思いもしませんでした。しかし先輩方は袴姿で違和感無く稽古されているわけで、改めてすごいと感じたものです。

 

3に自分より後から入門された方から、質問を受ける機会が増えたことです。

 

質問された技や動きについて説明を試みるのですが、上手く言葉が出てきません。さらに自分も理解が曖昧であることに気づかされ、悔しい思いをすることもあります。人に説明する、出来そうで出来ないものだと日々認識されられます。

 

黒帯を授かってから約2年半が経過し、その間の稽古で印象に残っている事が2点あります。

 

まずは本部道場へ単身稽古に行ったことです。とある外国人に稽古を申し込んだところ、横面打ちで顔面に当身を入れられて、入り身投げで吹っ飛ばされて、四方投げで真下に落とされるなどなど、なかなか厳しい稽古でした。入り身と体位の転換も含め、技がとても速く、受けで付いていくので必死でした。稽古時間は終始背筋が凍っていましたし、合気道は本当に怖いとしみじみ思いました。

 

もう一つは稽古で足腰を痛めてしまったことです。稽古後に右腰に痛みが生じることが多く、酷いときは右足をひきずって歩いていました。今までは稽古するばかりで身体のことを考えていなかったからでしょう。これまでの疲労が蓄積した結果、右腰の痛みとして出てきたと考えらます。身体のメンテナンスの必要性を実感されられた次第です。

 

今後は、やはり姿勢を意識しようと思います。前の小論文にも挙げていた内容です。

 

姿勢の悪さが影響して腰や足に余計に負担がかかり、特に右腰へ痛みが表れていると考えられます。今も稽古中に姿勢の悪さを指摘されており、より意識しようと思います。

 

そして入りをもっと重視しようと思います。黒帯になってからは、基本形と違う投げられ方や変化技を受ける機会が多くなりました。当初はその技の形にばかりに目が向いていました。しかし最初の入りで崩すのが肝心であり、その後の形はその時々の状況で変化するものだと思うようになりました。形も大事だとは思うのですが、まずは入りをしっかりすることを重視しようと思います。

 

最後に、弐段審査の機会を与えて下さった須磨師範、そして稽古を付けて下さった皆様に感謝いたします。今後もよろしくお願い致します。

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