初段審査に合格されましたHさんの感想です。
4月26日
初段審査を受けるにあたって
はじめて私が洗心館の道場に通い始めたのは稽古のためではなかった。合気道を習っているのは娘で、その送り迎えのために一緒に行き2時間の稽古を見守っていた。2、3ヶ月経った頃だろうか、稽古に参加している人々から何故いつも見ているだけで稽古しないのか、一緒にやろう!と誘われるようになった。私は40代で合気道をやっていけるのか不安だったが、娘に付き合って稽古を見続けるうち興味も湧き、皆様方の強いお誘いに背中を押されるように合気道を始める決心がついた。
実際に稽古をするようになる前に9ヶ月じっくりと稽古の様子を見ることができたのは、結果的によかったと思う。ひとつには合気道がいかに他の格闘技と違うかがよくわかったからだ。私は学生時代空手を学んでいたことがある。空手の稽古は痛みを伴い事故や怪我も起こりやすい。どの年代も一緒に男女の区別なく稽古するというのは難しいものだった。一方、合気道は親子で稽古ができる。男女が混じっての稽古もできる。家族で一緒に学ぶことができる数少ない武道だ。
合気道をすることで、道場に通う道すがら娘と色々な話をすることも出来、ともに稽古に汗を流すという素晴らしい時間を持つことができた。
空手ではそうはいかない。子供や初心者はいつも別クラスだったからだ。老若男女誰もができる合気道は素晴らしいと思った。
また、9ヶ月ずっと稽古を見学してきて最初はぎこちない動きをしていた初心者が、少しずつ上達していく様を見ていたので、稽古を始めたばかりの頃は正座が大変で、準備運動もままならないほどの自分でも努力をしていけば上達できると前向きに思えたことだった。
そうして娘とともに週一回の稽古に取り組むうちに、合気道の魅力にのめり込み、稽古が週2回になり一年半前からは週3回になった。
週3回それぞれ違う道場での稽古は、指導にあたってくださる先生、集まる生徒さんも顔ぶれが変わるので各々違った雰囲気があり、学ぶ技も違った視点から見えてくるものもあり、とてもプラスになった。本当に合気道は奥深い。
私は外国人なので日本語がよくわからない時もあったが、実際に稽古に入ると一緒にやってくださる先生や他の生徒さん方が親切に根気よく教えてくださり理解を深めることができたと思う。そうした先生方、皆様のお力添えがあって、こうして初段審査に臨めることが本当にありがたく深く感謝しております。
いつの日か私はカナダに帰ることでしょう。カナダでも合気道を続けていきます。合気塾で先生方に教わったこと、稽古を通じて学んだことをカナダでも生かしていきたい。カナダの合気道を愛する人々と分かち合っていけたらと願っています。
娘も初段審査を受けることができる日が来るよう、ともに稽古を続けたいと思います。
そして、いつか皆さんがカナダに来られることがあれば、一緒に稽古ができるよう鍛錬を怠りなく続けていきたいと思っています。
ご昇段、おめでとうございます。
初段審査を受けることが視界に入ってからの稽古への取り組みがすごく変わって良いものになってきたのが、とてもよく分かりました。
娘さんとのかけがえのない一緒の時間を過ごすことが出来た稽古の時間、行き帰りの時間はきっと将来においても貴重な時間であったと思います。
あと数カ月、日本での稽古が出来ると思います。引き続き稽古を宜しくお願い致します。