2段審査を受けられるE.Jさんの感想です。
7月01日
相手との出会いを大切にすること
− 構え、タイミング及びぶつかって、ぶつからない −
弐段審査の準備をしながら須磨先生がよく仰る「相手との出会いを大切にすること」ということについて考えています。稽古の中で「相手との出会いを大切にすること」はどういう意味か。稽古においてこれは主に「構え」、「タイミング」と「ぶつかって、ぶつからない」 の三つ部分に構成されていると思います。以下にこの三つのコンセプトが合気道または普通の生活の中で私にとってどのような意味を持つか説明したいと思います。
稽古では「相手との出会いを大切にすること」は構えから始まると思います。構えは合気道の起点であり、良い姿勢で右か左半身で相手に正面します。 構えは、気を重心へ集中し、周りの環境に対し拡張した意識の状態を作り、それは相手の意識とエネルギーに敏感に反応しやすくなります。構えは日常生活においても人と出会う時に便利だと思います。この場合、半身の代わりに、姿勢、目を合わせること、敬意を示すこと、そして相手の感情や考え方を理解してみることが大切だと思います。この行動により相手との良い出会いを可能にします。
相手との出会いを大切にする事の中では、もう一つの重要な部分はタイミングです。合気道稽古をする時、これは良く入り身のタイミングや、転換のタイミング、相手の気と合流し、導いていくタイミングなどに表します。道場の外では、タイミングのコンセプトは特に取引先とのやり取りする時に便利だと思います。取引先の立場と状態を考慮した上で課題を取り上げるタイミングとアプローチを決めることは大事です。このことを通して取引先との信頼関係作りが良くなっていると思います。
相手との出会いを大切にする事の三つ目の部分は須磨先生が仰るぶつかって、ぶつからないと言うコンセプトです。須磨先生は良く「合気道は出す武道」と仰います。すなわち、合気道では、自分の気を前へ出す事に集中します。相手との出会いを大切にする事の中に、相手とぶつかって、ぶつからないの線まで自分の気を前に出します。自分の単身を軸に気を出しますが、相手との気を利用できるよう(ただ戦うのではなく)柔軟性も持ち続けます。これは私にとって非常に難しいコンセプトです。稽古では私は良くその線を越えてぶつかり過ぎたり、自分自身を軸にして気を十分に出せずに相手のエネルギーに負けてしまったりしてしまいます。相手との接点を作り、自分自身を軸ににして気を前へ出す。しかし、相手の気を自分自身の軸に導けられるように十分な柔軟性を維持すること。すべて良い姿勢と強いベースを維持しながら。これは相手との出会いを大切にする事の中で一番重要なポイントだと思います。他の二つと同様にこのコンセプトも日常生活に使えます。人と出会う時に自分の立場を意識することは大切ですが、相手の考え方や視点も見られるように柔軟性を持つことも大事です。このコンセプトを使えばどんな人と会っても一緒に働ける道を見つけることができます。
「相手との出会いを大切にする事」をやり遂げるのは道場でも日常生活の中でも非常に難しいです。 しかし、構え、タイミング及びぶつかって、ぶつからないの三つのポイントに集中する事で少しづつこれは可能になると信じています。
コメント入力はこちら