Tさんの3段審査論文です。
9月27日
「3段審査を終えて」
3段審査を終えて、2段を頂いてからの約2年半の間に自分なりに気付いたり、心がけてきたものをお伝えしたいと思います。2段を頂いてからは、自分でもまだまだ合気道の本分が分かっていないことを反省し、とにかく稽古量を増やし、その反復練習の中で頭ではなく自分の体に分からせるように努めました。
しかし、ただ稽古量を増やしたからといって、簡単に技が上達するわけではありませんでした。つまり、自分の合気道に対する取り組み方や思考の変化、体の使い方などをもっと突き詰めていかねば、何も変わらないことに気付きました。
そのような事を模索している中、丁度「コロナ禍」がやってきました。稽古の長期のお休みや、マスクを着けて基本の稽古のみが続いていく中で、最初は「このような稽古を続けて意味があるのだろうか?」とか「暫く稽古を休んで、技の自己研鑽をしていた方が良いではないか?」などと色んな横道へ進む考えが頭に浮かんでは消えました。
所が、暫くそのような基本稽古を続けていく中で、「あれ、基本的な足技ができてないやん」とか、「早く掛ければ掛る技が、じっくりと掛けると全然技が相手に効いてへんな」というのが、わかって来ました。つまり、技を「ごまかし」でいた自分に気づきました。さらに、稽古前に須磨先生直々に「結び」の受けを取って頂くようになり、足を使わず「結ぶ」ことの難しさを学びました。
手、腕、肩、丹田、腰、足、そして姿勢。すべてが連動して動くことで、相手の丹田と結びながら、崩していく。これは今まで味わったことのない感覚であり、受けの力の流れと自分の体の各箇所の力の入れ具合と連動した動きと捌き。言葉で書くことは簡単ですが、できるようになるには容易ではありません。しかし、合気道の基礎となるこれら一連の動作を身につけていくことが、それぞれの技の上達に繋がっていくものと確信しています。
齢も60を超え、何かと体のあちこちに不具合が出てきています。なので、年齢に合わせた体の使い方も自分なりに工夫しながら、これからもしっかりと稽古を積んで、合気道と長く付き合っていきたいと思います。
最後に、須磨先生はじめ、各指導員の方々、そして大阪合気塾の塾生の皆さまには、本当にお世話になりありがとうございました。また、今後も稽古を積み、共に研鑽して参りましょう。宜しくお願い致します。
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