お知らせ

初段審査に合格されましたMさんの感想です。

5月08日

1.この度初段審査を受験し、このタイミングで自分の合気道を振り返る機会が与
  えられました。私は、いつからか日本の伝統的な武道の強さや美しさに心が惹
  かれ、その中でも理想の技を追求するという合気道に興味を持ちました。そう
  して39歳で合気道を始め、初段審査を受験した現在、45歳になります。
  今回審査を受ける際に「よくここまで継続できましたね。」と労いの言葉をい
  ただきました。しかし、自分で振り返るに、忍耐してここまで辿り着いたとい
  う訳では決してありません。入門当初より「楽しいな、嬉しいな、幸せだな」
  という喜びで始まり、その喜びは変わらず、益々自分の中で大きく強くなり今
  に至るというのが正直な感想です。そして、その喜びは、その都度その都度、
 「その時までは想像もしなかった」という形で与えられてきました。

2.以下、現時点で私が感じる喜びを列挙します。
(1)合気道は理想の身体運用を目指すものですが、私たちの道場では、それは須
  磨先生の技を通して私たちに示されます。先生の技に見とれてしまうのは入門
  から今まで全く変わりません。稽古では私はその技を100%再現しようと取
  り組みます(その再現率は言うまでもありませんが)。稽古中は、自分の身
  体、頭、感覚を総動員して集中没頭します。そうして稽古を終えると「今日も
  楽しかった!」と毎回感じます。道場を出て、日常生活のふとした機会に何度
  も「こんな感じかな」と体を動かします。そして、ほんの少しずつ身体に技が
  馴染み「この手は左右どっちだったかな?」が「こっちしかない!」に変わり
  ます。一方で、あるべき技への道のりは果てしなく際限がないことも、おぼろ
  げながらわかってきました。このように自分が少しずつ今できることと、果て
  しなく今できていないことの両方が不思議にとても面白いです。

(2)合気道では言葉では表せない身体の感覚をとても大切にするように感じま
  す。それまでの人生(特に勉強や仕事等)では、「思考(知性)」や「感情
 (霊性)」ばかりを意識してきましたが、稽古で初めて「身体」を意識するよう
  になりました。すると、その3つが自分の中で三位一体的に繋がって、自分の
  人格がバランスよく統合・充実してきたことは自分でも大きな驚きです。

(3)須磨先生からいただく合気道における教え、「稽古照今」「出会いを大切に
  する」「ぶつかってぶつからない」「姿勢、間合い、結び」・・・等々が、い
  つしか自分の生活、人生の中で、自らの態度、他者との関係に連動するように
  なりました。
  自分の置かれた状況で顔を上げて、姿勢を正し、正面から向き合う、自分の丹
  田に納める・・・これらが単に言葉や心構えに留まらず、まさしくフィジカル
  に少しずつ身体になじんで、自分が自然にそのような態度、行動がとれること
  を折々に実感することができます。

(4)私たちの大阪合気塾の道場の雰囲気は最高です(きっと日本一だと思いま
  す)。皆が明るく、オープンで援助を惜しません。同時に、各人が真摯に謙虚
  に上を目指して稽古しています。自分自身が前向きにリラックスして自由にな
  れるこの道場は何かを学ぶには最上の場であると感じています。言うまでもな
  く、これは須磨先生ご自身の明るく率直、謙遜なお人柄、先生ご自身がいつも
  変わらず誰より真摯に真剣に上を目指しておられることによるものと思いま
  す。この道場に居場所を与えられていることはこの上ない喜びです。そして、
  この道場に微力ながら出来る限りに貢献していきたいと思っています。

3.以上、私にとっての合気道を振り返りました。
 最後になりますが、須磨師範、今泉先生、先輩・同輩、後輩の皆様に対する御恩
 と感謝はとても言葉では言い表すことができません。
 これからも自分なりに責任感を持って、真摯に成長、成熟を目指して参ります。
 その途上で、どんな景色を見、何を感じ、どのように進んでいくのか、想像もつ
 かず楽しみでなりません。そして、それらを今度は自分が後に続く方々へ引き継
 いで参ります。

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