初段審査に合格されましたOさんの論文です。
5月05日
【合気道が与えてくれるもの】
白い帯をむすぶと、私にとっての非日常が現れる。社会人になって短くない月日が流れた。
仕事に励むことは私の大切な役割ではあるが、喪失感は否めない。私と同じように虚無感を持つ社会人は少なくない。飲み会、旅行やゴルフなど社会人ならではの娯楽も一次的な緩和措置でしかない。
他人と自分のために限定されたコミュニティの中だけでの達成感を求める、日本人らしい仕事中心の生き方である。
この課題を解決し人生のQOLを高めるためには、自分のために没頭できる何かを見つけることが必要である。そして私にとって日常の世界から抜け出す方法、それが「合気道」である。
日常を豊かにしてくれる合気道であるが、技の良し悪しは別の話である。どの技も納得できるものではない。須磨先生のような技を目指したいが、今の私ではその凄みを理解して昇華させることはできない。
「すごい…」という稚拙な言葉でしか表現できない。そのため、須磨先生をはじめ指導員・上段者の教えを真摯に吸収し稽古を続けていくしかない。
大阪合気塾では、礼法・理合い・技の基礎を徹底的に指導して頂ける。
武道・合気道の「真」を理解し、技の「基礎」を極めていくことを目標にする稽古と捉えている。指導を受ける者としては幸せなことであり、この困難な目標に挑戦する日々が私の空虚を埋めてくれる。
帯が黒くなったからと言って技ができるようになるわけでもないし、真髄を理解できるようになるわけでもない。明日からも変わらず稽古を重ね、頭と体で合気道を理解・追及していきたい。ただし、今後は指導内容や苦労して悩んで出来るようになった「技」を言語化して伝えられるように心掛けたい。
黒い帯をむすび、正座して礼をして自分自身と向き合う、明日からも私にとっての幸せな非日常が現れる、と期待している。
令和八年四月三十日

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